モナムール

解離性同一性障害が、寛解するまでの独り言

1+1=愚か者

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甘雨の降る、オレンジ畑に、私はいます。びしょ濡れです。困りました。ふと、思います。私はこの地上を生きてきました。

ポケットに手をいれて空を仰ぎます。

大地を讃えよという、懐かしい歌が聞こえてきました。いつしか口ずさんでいました。

世界は美しくて、完成された条理がある。


だからこそ思うのです。


「世界は完成されているのか? ならば何故こうも世の中は腐敗し、悪化しているのか? たった、ひとりの命が叫ぶ声さえ聞き届けられない世の中にも、人間にも、私は失望している。なあ、美しき世界よ。絨毯にたった一滴の哀しみの涙で濡れたならば、その上で生を謳歌する人々、は哀しむべきだろう」、と。


「私も含めて、人間とやらに失望した。疲弊しきってるのは、他人に向き合い続けようと試みたからだ。死という逃避は選択する気はない。せいぜいやってらんねーよって鼻で笑いながらゲームでもする。」


私は何かを破壊しながら生誕し、また何かを破壊しながら存続してるのだと思います。


そうして、僕らは回転の中にありながらも、廻るたびに、魂を削っていく生き物なんじゃないかとも思います。


きっと、

人間の生誕も、魂の眼を与えられた私たちも、ガチャで言う所の外れなのかと思いました。


きっと猫の魂が世界でもっとも純粋なんですよ。


生きていた理由なんていくらでも量産できるならば、

生きてく答えなどいくらでも量産できるならば、

結局のところは、私が納得できればいい。

満足できればいいに帰結する。


1+1=愚か者


私の中では美しい数式も世界でもっとも醜いものにしてしまえます。


だから愚か者です。


私は何故生きて、

これから先、どうして、生きていくのか。


私は、満足いく理由も、答えも、見出せそうにないです。

いいや、あるのだろうけれど、

言葉にならないのでして、無理に言葉にすると言語と一体化してしまう感じです。


雨風に潜むものを、私は直感します。


直感とは、表象不可能に潜るに近く、光一筋射さない、あらゆる欲動が、星々なりて、ちっぽけに漂う魂である私に、語りかける、そんな宇宙にて月の神殿に住まう、元型として女神は純粋に受け取ることなのでしょう。


女神が穢れなき存在だからこそ、浄化し、昇華し、純粋なまでに磨き上げられた、例えるなら、言葉にはならない残酷な、そして世界に溶けた、私たちの祈りも、剣山のような、それは私の内-宇宙に溶けていくのです。


胸が苦しくなります。

そうして、私は沈黙の中で、瞼を閉ざします。

この世界を生きることは、ただそれだけで苦痛にて。

静寂からは程遠い虹色変化の砂漠に泪が一滴が流れ落ちました。


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