モナムール

解離性同一性障害が、寛解するまでの独り言

計画性のない家出で、恥ずかしい思い出の一つ

家出をしたことがある。

どこか遠くに行きたかった。

遠くに行けば自分の居場所を見つけられると思った。

家族が全員外出している時に、私は家を出た。

持っているお金を全て使って、電車でなるべく遠くに行った。

お金が尽きたら、歩きだ。

私はわくわくしながら歩き出したけど、歩いてる途中ですれ違う人たちを見てい悲しくなって泣いてしまった。

笑顔で手を繋ぐ母と子供、帰宅するサラリーマン...etc

あの人たちには居場所があって、自分にはもうないんだということ。

そして、今まで住んでた場所が自分の居場所だったのだと気づいた時は遅すぎると思った。

帰り方を知らないし、何よりも一度家を捨てたのに、どんな顔をして戻ればいいのか分からなかった。

私の頭のなかは帰りたい思いでいっぱいで、何度も母の名前を呼んで泣いた。

それからは警察に保護されるまで一人で夜の森のなかを歩いたり、人気のない道を歩いたりした。